好きな映画を10本紹介して語ります。
どーも、こぼぴー(Kobop)です。
私が腰を据えて映画を観始めて一年が経とうとしています。そこで、まずは映画鑑賞一周年記念として、この一年間で観た映画の中から心に残った、大好きな映画をそのときの思い出とともに10本紹介してみようと思います。たった10本、されど10本、ということでなかなかに選ぶのには苦労しました。では、どうぞ。
1.千と千尋の神隠し(2001)
監督:宮崎駿
世間では王道扱いされるこの作品。なんと大学生になるまでジブリ作品をまともに観たことがなかった私がこの映画を観たときに受けた衝撃はすさまじいものでした。大概の人は観てると思うので内容に触れますが、千尋が龍を初めて見たときになぜかハクだとわかった、とか豚のなかに両親がいないことがなぜかわかった、とかそういった精神的なつながりがとても大事にされてる映画だと感じました。世界観はもちろん最高なのですが、圧倒的な表現力と物語性に魅せられた私は、エンディングが終わった後、間髪入れずにもう一回観てしまったほど面白く魅力的な作品だと思ったのです。
2.ナイト・オン・ザ・プラネット(1991)
監督:ジム・ジャームッシュ
会話劇が好きな私が初めてこの映画を観たとき面白すぎて感激の涙があふれてきたことを覚えています。個性と個性のぶつかり合い、とでもいいましょうか。タクシーという閉鎖空間の中にいる人々が対話を重ねていく内に溶け合って一つの暖かな空間を作る。クスッと笑えてオムニバス形式なのでテンポも良い。パリの場面で盲目の女性客に対して運転手は問いかけます。「盲人は黒眼鏡をかけるのでは?」女性客は返答します。「そう?見たことないから知らないわ」と
3.ビッグ・リボウスキ(1998)
監督:ジョエル・コーエン
他人と間違えられた男がある事件に巻き込まれていく話です。大きな事件に巻き込まれている。のにボーリングには行く。とんでもないことをやらかしてしまった。だけどボーリングには行く。とても変な映画です。登場人物の癖が強すぎて一度観たら忘れられません。謎の中毒性がある映画でした。
4.天国と地獄(1963)
監督:黒澤明
誘拐犯との心理戦でもあり、決死の追跡劇でもあるこの映画。サスペンスとしても面白いのですが、私はこの映画から見えてくる社会の本質の描写がたまらなく好きなのです。テーマは物語の中で自然と見えてきます。栄えた街のすぐ裏には貧困層が集まる場所があります。光あるところには闇もあります。天国と地獄は表裏一体なのです。
5.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968)
監督:セルジオ・レオーネ
私はこの監督の撮る映画が大好きです。この監督は他にも西部劇を何本か撮っていて、それらの映画の中でガンマン同士撃ち合いになりますが、その撃ち合うまでの間の取り方と魅せ方が本当に素晴らしいのです。その間で緊迫感と面白さが最高潮になり、勝負が決まったときにくる脱力感というか高揚感がたまらないのです。今作の登場人物はセリフよりも目で語ります。目線や顔の動きで何を考えてどう行動しようとしているのかを伝えてくる表現力にも圧倒されました。
6.フィツカラルド(1982)
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
夢を追う男は船を山越えさせてしまいます。何やってんだといいたくなりますが、目の前に映される圧倒的な映像によって黙らされます。それほど、ものすごい映像に引き込まれます。この映画は終始不思議な雰囲気をはなっているように感じます。非現実的な映像を、現実で撮られた映像で観ているという不思議な感覚になります。ラストシーンのあの表情。自分の生き方に満足する日は来るのでしょうか。
7.トラスト・ミー(1990)
監督:ハル・ハートリー
この映画には愛おしさを感じます。流れる音楽と映像のシンクロ率が限界突破をしています。生きづらさを感じている男女が出会います。二人は行き当たりばったりな生き方をしているのですが、出会ってからの関係性や信頼し合っている描写が好きです。余韻もたまりません。
8.サムライ(1967)
この映画は主演のアラン・ドロンがかっこいいのと、終始冷たい雰囲気でセリフは極限まで排されており、淡々と警察からの逃走劇が続きます。アラン・ドロンは冷静で、寡黙で、勘も良い。全男性が憧れるであろうそのたたずまいに魅せられました。トレンチコートがよく似合う。
9.チャップリンの黄金狂時代(1925)
監督:チャールズ・チャップリン
私が初めて観たチャップリンの映画がこの作品でした。チャップリンが喜劇王と呼ばれていることは知っていたのですが、この映画を観て納得しました。面白すぎます。お腹の奥底から笑いがこみ上げてくるのです。動作で笑わせるという、今となっては原始的なコメディですが、約100年の時を経ても変わらぬ面白さがありました。それと同時に切なさがあるのもこの映画の魅力であると思います。
10.アンダーグラウンド(1995)
監督:エミール・クストリッツァ
あふれ出る熱量。金管楽器の演奏が観ている者を映画の世界に引き込みます。戦争の混沌とした世界観をダイナミックな映像と音楽で駆け抜けます。この映画は旧ユーゴスラビアを描いています。今は分裂した国ですが、こうして映画として残されることで、人々はこの国のこと、そして戦争を忘れはしないでしょう。映画が作られる一つの意義や意味のようなものを観た時に感じました。とても大切な映画です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。映画って良いですね。また来年やるかもしれません。そのときはどんな映画を私は選ぶのでしょうか。良い映画にたくさん出会いたいですね。では。